【おすすめの自治体はどこだ?】
都内自治体の職員採用と給与(地域手当)について調べてみた

地方行政

昨今のコロナ禍で人気が再燃しそうな公務員。
景気に関わらず給料が安定していることが最大の魅力です。

今回は、都内自治体(特別区と島嶼部は除く)の職員採用についてまとめてみました。
これから公務員になりたい方は、ぜひご参考ください。

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給与は地域手当で決まる

都内自治体はどこも東京都の給料表を準用しています。
そのため、基本給はどの自治体もほとんど変わりません。

ちなみにここで言う給料とは、地域手当や時間外手当などの各種手当を加算する前の額のことを表します。
給料に各種手当を加算したものが給与です。
つまり

給与=給料+地域手当+その他の手当(時間外手当、扶養手当、住居手当など)

ここで注目してほしいのが、地域手当です。
地域手当は自治体ごとに決められており、その自治体職員すべてに共通して同率(給料の何%か)支給されます。
つまり、時間外勤務の長短や扶養親族の有無などに関わらず、どの自治体の職員になるかで決定します。
ということは、できるだけ地域手当の高い自治体に入職する方が、同じ勤務条件、勤務時間でも支給される給料が高くなります。

入職難易度は倍率だけでは決定しない

入職難易度は、基本的に倍率が高い自治体の方が難しいです。
5人中1人に選ばれるのか、10人中1人に選ばれるのかで考えれば後者の方が2倍難しいと考えられます。

しかし、自治体の採用試験はそう単純ではありません。
なぜなら自治体ごとに試験の種類が異なるからです。
大別すると以下の2種類です。

専門試験がない自治体の場合

専門試験がなく、教養試験(またはSPI試験)と面接(または集団討論)だけの自治体の場合は、受験の敷居が低いため、民間志望者も受験することがあります。
教養試験は特段勉強しなくても、基礎学力が高い人であれば高得点を取れるため、公務員一筋ではない人も合格する可能性が高まります。
民間志望者は公務員志望者よりも面接が得意なケースが多いため、公務員一本に絞っている人にとっては厳しい戦いとなります。
教養試験も勉強すればするほど点数は上がるのですが、地頭の良い民間志望者も高得点を取ってくるため、面接で容易に逆転されてしまいます。

勉強が苦手だがコミュニケーション能力が高いという人は、面接で一発逆転できる専門試験のない自治体を選ぶべきでしょう。
ただし、勉強が苦手すぎる人は教養試験で足切りされてしまうので、公務員試験自体をあきらめた方が良いかもしれません。

専門試験がある自治体の場合

専門試験(憲法・民法・行政法・経済学など)を課している自治体の採用試験は、民間志望者が受けることはほとんどありません。
なぜなら、これら専門試験の科目は、大学で専攻でもしない限りは多大な時間を費やして独学するか、またはお金を払ってスクールに通う必要があり、本気で公務員試験の勉強をしている人以外は受かる見込みがかなり低いからです。
法学部出身で、かつ地頭が良い人の場合は無勉強でも受かる可能性はありますが、そんな人は自治体職員の採用試験など受けません。

勉強が得意な人は、努力が報われやすい専門試験のある自治体を受験するのが吉です。
ただし、他の受験者も専門試験を勉強してきた人がほとんどなので、油断は禁物です。
倍率も、教養試験のみの自治体より低いというわけではありません。

都内自治体採用試験と給与のまとめ

各自治体の試験の実施概要(直近の公表内容)を地域手当順に紹介しています。
※自治体ごとにデータの対象年度は異なります。
※専門試験は赤字で示しています。
※適性検査はほぼ合否に無関係なので、省略しています。

自治体名 試験内容 試験日程 倍率 地域手当
武蔵野市 教養試験、集団面接、集団討論、個別面接 5月 22.3倍 16%
調布市 書類選考、SPI、人物試験 5月 13.7倍 16%
町田市 SPI、集団面接、GAB、ES作成、個別面接 6月 14.1倍 16%
小平市 教養試験、作文、個別面接 5月、9月 16.8倍 16%
日野市 教養試験、集団討論、個別面接、集団面接 7月 13.1倍 16%
国分寺市 書類選考、教養試験、論文試験、面接試験 5月 9.9倍 16%
狛江市 SPI、作文、個別面接、グループワーク 10月 11.8倍 16%
清瀬市 教養試験、集団面接、個別面接 7月 16.7倍 16%
多摩市 教養試験、論文試験、個別面接、グループワーク 5月、9月 13.9倍 16%
八王子市 15%
三鷹市 教養試験、専門試験、ES審査、個別面接、行動対応力検査 5月 19.7倍 15%
青梅市 教養試験、小論文、個別面接 9月 11.6倍 15%
府中市 教養試験、論述試験、集団面接、個別面接 9月 5.7倍 15%
昭島市 教養試験、論文、個別面接 7月 11.4倍 15%
小金井市 【A方式】教養試験、能力検査、グループワーク、個別面接
【B方式】能力検査、集団面接、個別面接
7月

【A】35倍
【B】29.5倍

15%
東村山市 教養試験、論文、個別面接 12月 13倍 15%
国立市 教養試験、専門試験、個別面接 7月 27倍 15%
福生市 能力試験、作文、個別面接 9月 不明 15%
稲城市 教養試験、個別面接 9月 8.7倍 15%
西東京市 能力試験、グループワーク、集団面接、個別面接 7月 18.3倍 15%
立川市 能力試験、集団面接、グループワーク、個別面接、集団面接 7月 14.7倍 12%
東大和市 教養試験、集団面接、個別面接 6月(例年9月) 39.7倍 12%
東久留米市 教養試験、作文、集団討論、個別面接 9月 14.3倍 10%
武蔵村山市 教養試験、作文、個別面接 9月 5.6倍 10%
あきる野市 教養試験、論文、能力検査、個別面接 9月 4.6倍 10%
瑞穂町 教養試験、論文、個別面接 10月 不明 10%
羽村市 教養試験、作文、集団討論、集団面接、個別面接 7月 11.7倍 9%
日の出町 書類選考、教養試験、作文、個別面接 10月 不明 8%
奥多摩町 教養試験、集団討論、論文、面接 10月 不明 8%
檜原村 不明 9月 不明 7.5%

見れば分かる通り、専門試験を実施している自治体は、三鷹市と国立市しかありません(もしかしたら檜原村があるかもしれませんが)。
自治体の採用試験は、筆記重視から人物重視になってきているため、公務員になるために必死に勉強するのはコスパが悪いかもしれません。

逆に、国家公務員や東京都、特別区が第一希望の人にとっては、勉強内容が生かせるため、他の受験者と差を付けるためにもこれらの自治体を受験するのもアリでしょう。

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